命と本屋/
ゆるこ
ぽこり、ぽこりと
吸収されるからだは
本当はずっとここにいたんだと
無言で話し掛けてくるようだった
明くる朝の日の出前
わたしはようやくわたしになり
怖いものなどはじめからないのだと
静かなやさしみを知り始めた
渇いた空が映すなかに
わたしたちは印刷されている
めくるめく本の1ページに
なってるのに、すぎないのだ。
(しずかなだんりょくがうまれている)
(それはことりのしんぞうとおなじそくどで)
(あまりにいとしいかんじょうのうず)
綺
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