いのち/こむ
 
とても たいせつだったきみは
ここに どこかからきたのではなく
ここで つくられたのです
おかあさんが
うれしさに めをかがやかせながら
いっぱい ごはんをたべて
おなかのなかで
すこしずつ すこしずつ
つくったのです

とても たいせつだったきみは
どこかへ かえったのではなく
ここで ほどけてしまったのです
たくさんの けむりと はいになって
すこしの ほねを のこして

だから また どこかで
むしや けものや さかなたちが
いっしょうけんめい きみをたべて
おなかのなかで つくるでしょう

うれしく うれしく
いのちを つなぐ
こどもたちを
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