マリー/
atsuchan69
刺したナイフが
一瞬、眩しく光る
蜜蜂のとぶ此処が、
もしも神の庭だとしても
激しく、きっと僕たちは
所かまわずに、
乱暴な仕草でキスをする
ふたり抱き合うと
緩やかな丘を転げて
いつもどおりこの愛を
想いにまかせ、
いくども確かめあう
濡れた唇のマリーは
流れのはやい小川の縁に立ち、
膝を揃えてしゃがみ込んでは
そして天使のように微笑む
徐にタンポポの綿毛を
ひと息で吹いて
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