暗の暗(くらのくら)/麻生ゆり
暗い暗い、
星も月もない闇夜より暗い
そんな場所に
今、私はいる
想う人は遠く
もはや、出会うことはない
だけど結局
誰がいても変わらないから
たった独りは変わらないから
孤独な闘いは続けられる…
痛み? もちろんある
身を切り裂かれるようなものだ
だから
手をあげて降参するしかない
こんな弱い私が
どうして健全に生きられようか?
自分で自分を慰めても
ただ、
虚しいだけ
どうして?、と
疑問符だけが頭を支配する
助けがほしいのか
そうではないのか
もはやわからないけれど、
それでも
温かなものに憧れる
だけど頭がぐちゃぐちゃになって
何も考えられなくなって
いっそのことずっと眠っていたい…
それが今の
私の願い
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