@傷/
貴水 水海
僕の肩の小さな傷口から
じわじわ痛みがひろがってきます
いつついたのか
どうしてついたのか
君を失ってからのような気がします
君が側にいるのが
当たり前だと思っていた
それが間違いだったのですね
「またね」と
君はいつものように
部屋に入って行きました
それが最後になるなんて
僕の肩の小さな傷口から
どんどん痛みがましてきます
それほど大事な君でした
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