景色/小原あき
わたしのいつも見ている景色です
ありきたりです
でも、たまに
はっとして
おもわずカメラで収めたくなります
記憶に留めるだけの時もありますが
後に悔いてしまいます
焦ってカメラを構えても
もうそこにはいないのです
そんな時は景色が話し掛けているんです
あるいは軽く肩を叩いたりしてます
そんなことは
詩を書かない夫にもあるみたいです
ここは静かな田舎町だから
景色の話し声が
よく聞こえるのかもしれません
都会に旅に出ると
田舎者のわたしは
その綺麗さに圧倒されて
街の活力で耳がいっぱいになってしまいます
そうすると景色の話し声を
逃してしまう
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