明け方のアイスクリーム/________
 
かもしれないね
それは、人生みたい
けして打ち明けたりはしない
けれども伝わってしまう、鼓動の振動の奥の、
わたしはそれを愛と呼びたくて仕方がない
わたしはそれを愛と呼びたくて仕方がない
わたしはそれを愛と呼びたくて仕方がない


(だってみじゅくものだからです)




のぞみは暗闇の中で
一瞬に光って、また溶け出す
泣いているのじゃないよ、泣いているのじゃない
わたしはアイスクリームになって
君の温度に少しずつとかされて
君の舌にうすくはがされて、けずられて
あまくかおりを残して
ひやりと飲み込まれたい
泣いているのじゃないよ
だけどもどこまでもかなしい
誰にも追いつけないところまで、も、
朝が追いついてしまう


どうか ちきうがこれ以上まわりませんように
猫がしっぽをぴん、と空に突き刺すと
からすがこの日いちばん上等のカーブを撫でる

君がわたしに飽きて眠りにつくとき
うれしいのやらかなしいのやら
「今回もまた、生き延びた」と感じるのです




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