疑念と嫉妬と、消えてしまいました/田島オスカー
 
咽喉の奥に秘めていた 粘質な泪に負けました

しつこく あまりにしつこく私の傍に居るので

ついに私 嗚咽とともに消えてしまいました


指先にはったばんそうこう 肌色が目を刺します

君がはったばんそうこう


ええきっと 理由も無く というのは愚かなことで

しかし愚人の私は そんな事お構いなしで


君と君の貼るばんそうこうとの間に

粘質に関わりたいと

思いました しかし


嗚咽に紛れ 最後には

消えゆく 私

悲しみも消えました

 
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