Bitter days/1486 106
アルバム一枚聴き終わるほどの時間を
通勤のために毎朝費やしている
青になっても進まない渋滞に
眠気とイライラが化学反応起こしている
社会人として駆け出しだった頃は
携帯電話片手に運転していた
警察に捕まってから使っていない
悪い事だと反省したわけじゃない
煙草の味を覚えた頃から
大人というものを意識しだした
北校舎の屋上に寝転んで
煙色した空を見上げていた
あれから数年後髭の伸びた僕は
自分の汚れを気にしなくなっていた
ヤニ臭い体でパチンコに打ち込み
一発逆転のゲームに賭けていた
仕事場で山積みの書類を整理しながら
このままでいいのか考え込
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