色を変える空に/相田真理子
短歌。刻一刻と色を変える空に寄せて。
・朝焼けに浸すこの目に映るもの あなたと共に眺められたら
・紺碧を切り裂く白い蚯蚓腫れ あの飛行機は何処へ行くのか
・まどろみの午後に帳を落とす斜陽 涙の上で乱反射する
・黄昏の街中ひとり佇んで 手軽に浸るセンチメンタル
・濃紺に光る真砂をしきつめる あなたの星はどれであろうか
・白々と東の空は輝いて 苺のうえの白さによく似る
一日は空の色と共にあって。
色は変われど本質は変わらない、その強さに憧れる。
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