いまの名前/ホロウ・シカエルボク
殺人事件のあった部屋で
終始悲鳴をあげている誰か
飲み込まなくてよかった何か
気にとめないでよかった在りか
眼のかすみだと思い込んで
そこに居た影を忘れた
たちくらむ昼どきには
餌を欲しがる豚ども
鎧のように肘を張り
逃げないものを追いかける
肥えた臀部には哀しみすら見つけることは出来ない
タイム・テーブルの上の
飢えなど在りはしないのに
通学路の子供たちの
静けさという名の狂気
背中の火傷が痛むので
お行儀のよい子でいます
けれど
ママやパパは待っている
今夜も
ライターと性的玩具
尽きることなく
尽きることなく
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