深夜の連弾/狩心
び起きたのかさえ
忘れる
飛び起きる、、二枚目のおれを布団の中に閉じ込めたまま
三枚目のおれを起動させる道化師が、、飛び起きた
うへひょ うへひょ うへ
ロケットパンチのみを信じて
そろそろぼくは指先に脳を隠す
実際の脳は溶け出し、排泄され
川を汚すだろう
友達の家へ向かう途中
川原の土手で、人間というものがはしゃいでいる
夕暮れ間近の存在で、夜になれば消える
だから夜になる前に
友達の家に向かわなければならない
そんな時は大抵
パスポートを家に忘れてきて
国境を越える橋の上で
軍隊蟻に射殺されるのだ
世界に国境など、要らない
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