渡れ、鳥/
霜天
のひらの、温度差、呼吸の深い、遠い
真夜中の深いところ
この街の、底
灰色の道と空と海が混ざり合った場所
紡ぎ方を、ひとつひとつを
(越えるように)
手のひらをひとつ、叩く
都会、の空
一筋の東京タワー
君は支えていると言い
僕は支えられてると言う
せめて道標にはなれ、と
渡れ、鳥
君は呟く
辛く命じるようでもあり
それは歌う、ようでもあり
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