砂鉄の砂が落ちていく/maumi
屑鉄を集めるのに磁石を着けて歩く
夢がはっきりしていない子供も笑顔と
鼻水だけはあるように
鼻歌を唄いながら下駄を鳴らす
平穏の中に一喜一憂出来そうなことをキョロキョロ
いつもと違う道を探して家と家の隙間にズリズリ
背中とお腹 お尻を汚して
毎日遊んだ
子供の世界は子供のものだ
それがぜろさいだってじゅっさいだって
同じなのだ
子供を川へ投げ捨てた
そんな大人がいたんだよ
悲しすぎて身震いしながらその場で固まった
もうそんなのは見たくないよ
屑鉄を集めるのに使った磁石で作った砂を
大切に牛乳瓶にしまって
使うこともないのに宝物だって思ってた
大人はそんな子供自身が宝物だと思うのに
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