転じて歩測/黒川排除 (oldsoup)
雨を待つえぐれた頬塀から突き出し
銀河身の投げようもないほど暗い
影ひろい大木おもう紙のこと
大円盤の片鱗星座と触れ合い光る
裾千里ほども隔たるぼくとほか
ずっと昼ハの字アンテナ直下の学校
致死量のストローストライプとぶつかる
秤が傾き着く道くらきランタンの取っ手
右に左に月 正面の詩人も月
岸は二つ地球の裏で出会うため
砂を開く手がついにこの身に及ぶ
鉄板欠けた箇所の空虚に住むと窓
歌は悲しいどこまでも響きわたるから
瞼で閉じてみる炭化したピラミッド
実体がない街の反映に畦
河で洗う遺言もとはある階の粉
足首埋めた砂漠次の一歩は大きいぞ
石積んだ柱しがない足の霊
土煙もうもうと毟る祖母隠す
騒ぐ賢者の金切り声国境の禊ぎ
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