青白い五月/本木はじめ
まだ何も終わっていない強がれば僕らは夢に飢えてはいない
青白い五月朝方ふりつづくこころの雨と冷たい茶髪
ころがればもうどこまでもころがればじぶんが地球になるよたわごと
永遠を取り乱してる抱きしめてあいすえいじをあいすえいじを
轟音につつまれながら目を閉じる五月いっぱい燃えて凍えて
複数の岐路がうるさい真夜中に慌てる声とあきらめた声
満たされることなどないと知りつつも再度乗車す大観覧車
もうきみと共有できないたくさんの季節の花を棺に詰めて
言いよどむことで失う機会ならいっそ田園駆ける真夜中
鋭くなものに傷つけられてほら、滅びる器ほろびる彼方
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