とんでみせたら/榊 慧
「ふわりとうかびたい。」
わたしに真っ赤なルージュはにあわ
ないから。
何を期待、しているの?
(頭上の世界をささえる柱は有害な気がしてならな
いけれどそれをうったえることはどうしても無理ら
しくってまたながい間たえ、る。じかんは主観のよ
うな気がする、けど、ああ、でも、)
横線のリングノートはいつになって
もふしだら。たのしいことを、教え
て下さいませんか、。
(ひだりての先ひとつぶんの世界をささえる薄い文
庫本はいま支配している、と、思われ。しんとうし
てゆく感覚が、じわ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)