リセットボタン連打勢!!/うおくきん
お父さん様とお母さん様の全力暴力こみの命令には逆らえないいい子を演じていた僕でも、一時期、小学校には行きたくなかったねえ。
ソコにあるのは胸が苦しくなるよーないじめばっかだったからさあ。
あんなすさまじいいじめにあの娘はよく耐えて学校に来ていたと思うよお。
無関係な僕は行けなくなったってのにさあ。
あの頃は、死んだよーな集合団地の端の端に放置されていた廃車の後部座席によくうずくまっていたよお。
友達はいっぱいいたけど、独りでいろんなことを考える時間が必要だったんだ。
その車のハンドルの下にはアシナガバチが見事な巣を作っていて、そんなものを眺めながら僕はいつも妄想にひたっていたんだ。
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