汗と若葉/jin
 
汗と若葉、土地の震え、生々しい野原
肢体を投げ出し翠緑に溶け合う
ねばりつく湿地、からまる草叢
瑞々しい野性の緊縛、ほのかな痛みの中で

焼ける空を肺に入れて
きらめく吐息、静かな放熱
風が冷たく撫でていく、
病室で脱がされるように

夕闇の彼方の、小さな銀の機影が
右の瞳から左の瞳へ移ろい、
やがて見失う頃に
満天の星散らばった深い夜あらわれ
母のような慈悲に満ちた光に抱かれて
裸の心がさらされていく

身体の匂いと自然の恵み
結婚みたいに混じり合って
漂う、恥ずかしい香り
見つけて、微笑して、ここにいる自分を。

戻る   Point(7)