ウエハース島の思い出 2 〜LLサイズ〜/よだかいちぞう
よ
おいしい紫芋です
どうしたんですか?
なにを感じるというんです?」
そう、リタが話し終えると
トレドさんは黙ってしまった
「ぼくたちトレドさんが
島の人たちみたいになってないか
心配して来てみたのです」
アルルコールがそう云うと
トレドさんは「ありがとう」と云った
それからこういった
「すまないが、一人にしてくれないか」
アルルとリタは部屋を出って行った
なるべく音を立てずに出た方がいい気がしたので
トレドさんには何も云わずに出て来た
「アルル、遂に壊れて来たわね
トレドさんまで、
ほんとおもしろくなるわ」
潜水をしていたリタの浮かれていた気持ちが
ゆっくりとまた水面に顔を出した
アルルコールは云った
「リタ、君のこと好きだよ」
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