京都は乾いて六月に河原町を叩いて走る/高橋正英
 
  されど
             ザン
              また
                ザン
               ザン
               ザン
               ザン
    サン

    光は
              (さながら
             カカあのように
              河原の町を
            たたりで燃やす

             乳となる
              ひと
               つの花弁

    (嫉妬が空へと舞い上がる)
              
 火炎
  のどから
     くラいひぇン
          太陽の
             のどの奥から
               ィ矢が出る
                出町柳の
                 芍薬よ

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