ジャムの味/
結城 森士
マーガレットジャムがテーブルを流れていく
ブラックコーヒー、そしてパンと銀色のサジが
流されていく
マーガレットジャムが
テーブルを染めていく
街並みは夕陽の匂いで溢れていた
日の出と日の入りは足音がとてもよく響く
陰影、坂道と孤独
どうか置いていかないで
銀色がお気に入りなだけだったのに
さよならとか
影送り
陰影の綿毛が
くっきりと
別れの挨拶をしてきた
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