徐行運転を続ける旧型のブルーバードの不安を煽るような排気ガスの青色みたいなものだ/ホロウ・シカエルボク
朝露の反射が前頭葉を貫いた
古い文字盤が12時間前から
崩れ落ちてリビングの雪になる月曜日
イエスタデイズ・ペーパーのまだ疲れていない端で
世話焼きな精霊どもが次々と指を損ねる
勢いまかせの彼らの呪詛はカマイタチとなり
俺の一番脆いところに狙いをつける周到さ
朝一の電話でその日が駄目になる予感がした
そんなに日は何をやっても事態は好転したりしない
まだ人の気にあまり汚れていない繁華街
出来たばかりのフリーペーパー、クーポンばかりのそれを配る女の笑顔は
黒目の奥に差し迫った支払いの影が見えた
保証のない金で景気は
尻を叩かれてるみたいに先走る
弾き出された
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