光の子/ゆうと
るのを見つけたんだ
すこし立ち止まって
あのこを見ていると
空が動きだして
雲のすき間から
光がこぼれていって
さらりさらりと
どこからか流れてくるように
風がぼくたちを巻き込んでいく
そうして
あのこの
スカートの
プリーツを
風が
ほどいていく
ぼくはただ
その
光景を
ずっと
見ていた
脳裏に
焼きついていく感覚
すこし
焦げ臭いにおい
ぼくは
ふ、と
目を伏せると
涙が
こぼれた
そして
ぼくたちは
ここで
終わるのではなく
はじまるのだと
気づいたんです
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