光の子/ゆうと
 


あのこの
スカートの
プリーツを
風が
ほどいていく

その
光景を
いつまでも
忘れられない



あのころの
ぼくたちは
輝いていて
まるで
かみさまに
味方されている
ような
そんなふうにも
思えた



いつの日か
転ばなくなって
めずらしく
膝をすりむいた
あの日から
なんだか
おかしくなった



空は
いつも
薄い雲に覆われていて
いつ雨が降っても
おかしくないような日々



そのころに
見た
あの光景は
とても
ふしぎだった



川原を歩いていたときに
あのこがいるの
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