心の地下室で独りが笑う/うおくきん
、自分を徹底的に独り切りにしたいと言う矛盾した欲望を持っていた。
ダメだ。繰り返しだ。もう繰り返されてはならない。
独りは心の地下室に逃げ帰る前に、屍体のままがむしゃらに思考を保って生きる決意をした。
たとえ、味方がいても独りは独り切りのままだ。そんな当たり前のことを独りはようやく理解できた。
諦め、逆にふっきれた独りは独りのことだけを思考再開した。
そして、独りは今でも屍体のまま独り切りであがきもがきなげき生き続けている・・・
ああ、なんて素晴らしいことなんだ!!
ほかの人間を、特に味方を・・・あの孤独を愛し愛された屍体だった独りが自ら進んで求められるようになれるなんて!!
さらには独りが自分が地上に存在することを自分自身で許せるようになるなんて!!
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