善悪の部屋/葉leaf
び僕は椅子と肉体関係を結ぶ。君の美しい笑顔は僕を激怒させたものだった。君は白紙に捨てられた文字たちを拾い集めて新しい白紙を創り出す算術を知っているか。善悪の樹木からは血の果実が落ちていく。机の上には鉛筆の重さがある。僕は鉛筆のヒエラルキーに参加してみる。僕は常に#国と*国の国境であり続け、戦争は僕の皮膚の上を走り回る。すりつぶされた指にはショウガを入れるといいよ。とても概念的になるから。カップを手に取り犯罪の絞り汁を飲むと、緑茶の味がした。カフェインという公権力が犯罪を養分にして増殖したのだ。君はよく優しい鹿たちの脚のずれるリズムについて髪をざわめかせたね。僕は机をひっくり返す。飛び散った書類の輪郭が部屋の壁を削除する。転がり落ちた鉛筆の重さが床板を殲滅する。善悪の部屋は初めから存在していなかった。僕は雑草を踏みつけ、昨日の直線と明日の直線とが作り出す角度を正確に測ってみる。
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