光過/
木立 悟
視線の柱の向こうに
羽の眠りと共に横たわり
雨に似た唱の息をしている
収穫の日の終わりと無音
草地を分ける道と風
羽と背に降る火の花が
触れ得ぬかたち 震えのかたち
応えのかたちを骨に描く
重い甘さに閉じた片目が
草のかたちのひとつにひらき
何かをもたらし 運び去る音
砂でできた小さな月が
手のひらにまたたく音を見る
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