さーせん/仲本いすら
 
は隣の壁に向かって自分のこと
だらだらと一時間は話していられるし

お風呂場の換気扇からもれてくる上の階のひとの鼻歌を
これでもかってくらい耳を澄ませて聞いてしまう

(優しさってなんだっけ、と真顔で聞けてしまう

長い事、こんばんわとこんにちわが言えていない

でも気が付くと謝りたいことだらけで、

誰に対してもごめんなさいって言ってしまう


(こんな詩書いて、ごめんなさい


クールに泣いてみたいって、誰と交わした会話だったっけ

(こんなボクで、ごめんなさい


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