さーせん/仲本いすら
は隣の壁に向かって自分のこと
だらだらと一時間は話していられるし
お風呂場の換気扇からもれてくる上の階のひとの鼻歌を
これでもかってくらい耳を澄ませて聞いてしまう
(優しさってなんだっけ、と真顔で聞けてしまう
長い事、こんばんわとこんにちわが言えていない
でも気が付くと謝りたいことだらけで、
誰に対してもごめんなさいって言ってしまう
(こんな詩書いて、ごめんなさい
クールに泣いてみたいって、誰と交わした会話だったっけ
(こんなボクで、ごめんなさい
戻る 編 削 Point(6)