入院記/渡邉建志
今の季節、木を見上げながら、裸眼で歩くと、緑の形のはっきりしない葉たちの隙間から、乱視の目には、星のような光のぼんやりとした円が現れては消滅していきます。ゆっくりと歩くとその点滅は遅くなり、はやく歩くとまたきらきらといろんな場所で光が点ったり消えたりします。クリスマスの電飾みたいだと思います。近視で乱視の人にはおすすめです。きれいですよ。ただ、前に人や木がないか注意が必要です。それから、人の目を気にしてはいけません(笑)
雪が降るのをぼーっと見ていると、急に自分がどこにいるのか分からなくなることってありますよね。どの雪の粉に焦点をあわせればいいのか、目から来る信号をど
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