少女紀行/ヨルノテガム
人魚に本を読んで聞かせる
潜水する
ゴリラの頭にまたがった子ども
バランスをとって歩く細い船のヘリ
少女に帽子をかぶせる
少女のような女の人は空を泳ぐ魚をスプーンでペロリと食べた
少女は縁側の廊下で昼寝、起きた
ボーっと目を天井に歩かせた
くもり空と少女の肌の白さは似てた
素足で干潟を歩いた
夕日がサヨナラして瞳の中へ消えた
少女は日が暮れると十歳程大人びた顔になって
険しい射るような目を持った
満潮になった海でオシッコしたら、険しい顔はシラッと取れた
カラスが飛び過ぎて
少女は腹へったア――――と鳴きマネた
潜水する
少女はピースサインを送
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