粗野、小火。/石原ユキオ
 

鳥雲にアイロン崖下ルーデンス

キュビズム芽キャベツ脅迫的求婚

ずんべらぼんで維持する牢獄や朧

暴飲暴贖罪四温にじむ産婆だ

母音なる子音やしかとかぎろえり

ふり返る花曇りるるぶれ茶筒

金堂む海市求むる涙・情・恨

胸々しき野仏や艶、粗野、小火や

下血に菫ほどほどにしときなれ

黒潮や老体りくらぶれどベンツ逆突

銀山雪崩る唐獅子ボンビージャ

早春やぷぬりぽんぱるぺろみバス

馬並の鈴生りのほにゅうびん春蚊

茫洋タルタルす定期地獄の刑期

坂咲く枕木るど凡そわ乎

妙薬の切れ目微動だに卒塔婆

蟲(笑)

萵苣や繁茂墳墓独房の孤児

V%V V%V V%V

仔猫にギャル語ろくすっぽんたる革靴
 
 



第17回「大朗読」(2008年3月22日)にて
ウロボロス高校第三演劇部として朗読
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