沈んでく/ANA
 
木は、死を傍観する

花は、死を黙認する

すべての生は命を絶たれるその瞬間まで

静寂を守らなければいけない



私の感情は死を全うするまで休まらないのではないか?



静まり返った夜の森林で、

魂を洗いたい。

紺の闇の中にそのまま沈んでしまいたい。



そしてやわらかな無に

包まれるのだ。


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