埋葬/Utakata
 
そもそも何の罪を負えというのか
   どうしてもそうしなければならなかった
墓石もないので誰一人気付きはしない
   生きていくためには何の違いもない

部屋に戻る
暗闇の中でもうひとつの寝息が聞こえる
隣に静かに滑り込む
眼を閉じて
庭に埋まっているはずの
自分自身の小さな背中の骨のことを思う

新月の夜
いま 夜明けが近づいていくのか
夜が深まっていくのかが分からない








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