や☆さ★し☆さ★/青木龍一郎
ろ撃つんだよ!ホラ撃てよ!!撃て!!」
しかし、途中で鳩に激突してしまいました。血を吹きだしながらみるみる真っ赤に染まっていく鳩が僕の顔に落ちてきました。わあ。鳩の死体だ。気持ちが悪いなあ。鳩は僕らに話しかけてきました。
「撃つなよ(苦笑)」
モモサキは「黙れ!」と叫び、ピストルを鳩に撃ち続けた。
パン!パン!パン!万パン!
ぐったりとした鳩に僕は一言、声をかけた。
「カラスに生まれればなあ…って思うことなかった?」
鳩は死ぬ直前に言った。
「カラスになりたいと思ったことはない。鳩で良かったと思ってる。
でも、雲になりたいと思うときはたまにある。」
その後、僕らは雲を撃ち抜いて、その欠片を鳩の死体にふわりとかけた。
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