桜花散想/ゆきのかけら(翡翠)
 
風に舞う薄桃の花びら
躰に触れる度
心を暖かくするから
まるであなたに
触れられているように
心奥(しん)が震えていくよ

温度差が象徴する距離
貴方と私の隙間は
二人を強くするよう
そしてさらに
切なく引き離すように
四季に埋め尽くされていくよ

あなたにすべてを伝えたい
私の周りにあるもの
私を変えていくこと
目を彩っていく風景
相変わらず心に居座るあなた
其れを一途に見つめ続ける
私の…あなたへの想い

目の前が花びらで霞んでいく
あなたが少しだけ見えなくなるのは
春だからだと思っていてもいいですか?
あなたとは離れられないといい
細い糸を
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