ブラッドなんて感覚を決め台詞にするのはよしなよ/ホロウ・シカエルボク
 





何かが転げ落ちて紛失
俺の
向こう側の感覚、鮮やかに喪失
失われた概念的な胎内そのがらんどうに
途方もなく哀しい灰色の風が吹く
灰色の風がどこか
忌々しい地域から巻き上げてきた
来世のような匂いのする砂が
銃撃の後の血飛沫のように、張りつく、張りつく、張りつく…そこに傷みはないが
俺の身体は潜在的な感覚でそれを拒絶し
水銀のように排除しようとするも
根を生やしたかのように砂は、
砂は、ぽつぽつぽつと
がらんどうに色を添えてゆく、良くないことだと感じてはいるが
愛しいものでは別にないから
悪戦の前に結論を投げる
投げられた結論は、ガラステーブルの端
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