苺/
チアーヌ
直径1メートルくらいの
真っ赤な苺があった
もちろん葉も茎もでかい
あらすてきお伽噺みたい
わたし小人になったのかしら
それとも妖精さんかしら
なんて思わなかった
当然
気味が悪かった
しかし
食べてみなくてはなるまい
わたしはスプーンでその実をえぐって
口に運んでみた
うん
おいしい
でも気味が悪い
「そうか」
わたしは
すべてのことがわかった
ような気がした
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