遠いところへ/choco3594
 
昨日までのすべての
嫌な出来事を振り切るために
遠いところへ旅に出た

何にもない なにもかも棄てた
知る人もない たたずまい

吹く風が柔らかに 頬を撫でる
見つめた海は繰り返し波を運ぶだけ

目を閉じた僕は 昨日までのことが
もうどうでもよくなって
一人笑っている

散歩がてらの老人も
足を停めて微笑み返す

なあ、人生は
此処から始まるんじゃねえか

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