桜が逆さまに空から落ちてくる天気の良い昼下がりに/しめじ
 
 花柄のシマウマが横断歩道を闊歩しているのを見た翌日、文机にもたれながら、サナトリウムの君はどうしているかときにかかり、風鈴をちらちらと鳴らしているそんな弱弱しいゾウは檻から出て行けといわれたので、栗林動物園はいまや駐車場へと変わってしまい、自然の破壊者へ呪いあれと嘯くパルプフィクション。
 悲しい歌が聞こえてくる昼間のゴールデン街を通り抜けて、地面に乱立するミジンコ培養キットに指を突っ込んでは、紙垂を腰に巻いて、鳥居の周りを三度回って、携帯電話を道路に放り投げる。カラスが轢かれる。ショウウィンドウに着飾ったマネキンとスプーン。中央線にケッチャプをぶちまけた破廉恥漢がお縄になったと楽しそうに報じ
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