一月二十六日/
ニシオギユウ
雪も降ろうかという冷え込みに襲われた あの冬の日
君は生まれ 私は逝く
私が最期の吐息を零す頃 君は生まれて初めての光を感じた
君の表情が忙しく変わるたび 私の為の悲しみは薄れゆくだろう
けれど間違えてはならない
私の死は私の為に 君の生は君の為に
我々は表裏の理の下にあっても お互いの身代わりに成り得はしない
一月も終わろうかという あの冬の日
君は生まれ 私は逝く
君が生まれ 私が逝く
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