レッスン冬/ヨルノテガム
 





白雪降る昨日
浮上する結晶たちの空
丘の上に積み重なる
丘の上の突風の
雪を舞い上がらせる大地、と点景たちの

声が透明に消える冬
涙の粒が優しい人たちの頬からサヨナラして逃げ去る
大好きだった人が無邪気に向かえにやって来て
寒冷の中に陽気は似合う

綿菓子仕立ての世界が 街の概観の道や隔たりを無くし
大体で出来たお伽ばなしを白い息の数だけ吹き出し、
次から次へと 幸せで美しい安定した結晶を生み落とした
創り上げた世界は 向こうの丘まで行って
振り返ってみないと知れないよ

次に春が待っている その丘の上は
只今、柔かな力で輝いています
白雪が、ごっつい 白雪が 
結晶が 降り立っています

冬のこと、忘れられない寒さ、冬の中で生まれた感情、
薄明かりの、


誰もいない景色が 温かな夜であった















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