詩的スーツ/プテラノドン
 
頭をすりよせてくる野良猫でさえ驚く。
お値段約9万円、
「工場タンクの注意書き」「反射ガードレール」のそれらしく、
真夜中だろうと灰色の輝きを放つ
シェラックのスーツ。

「○○○みたいですね。」

そんなの当たり前だろ、俺は詩を書くんだ。
工場か、路上のー
頭をすりよせてきた猫の
つぶれていた片目にまつわるいくつかの、
詩を。

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