失題(四)/
信天翁
いつのまにか入日は焼け落ちていた
にびいろのざわめきとしじまが
霊気のたもとでからみあいながら
青い春の痕跡も堕ちていった
仰向けで腕組みしている「時間」のなかへ
白い秋の陰影も消えていった
うつむいて欠伸している「空間」のなかで
あゝ いつの日なのだろう
錆び色の孤独が
迷宮入りとなるのは
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