焦土金緑/
木立 悟
い道がひとつのびる
蒼と灰と そこに無いむらさき
消えては現われる金の背から
哭きつづけ哭きつづけるけだものの背から
燃え砕け燃え砕けふりそそぐみどり
無数のまぼろしたち
街を過ぎ分かれる
果てを見ないもののために
集められ 棄てられ
あるものと無いもののはざまを放ち
ただ震え満たすためだけに残された
まぼろしたち
ふたつのまぼろしたち
結べない手のひらを結びつづける
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