銀河/吉岡ペペロ
 
夜風がゆるく吹いていた

さくらが銀河のようだった

カップルが一組

川向こうのベンチに座っていた

僕たちはすこし道に迷ったようだ

たまに肘があたる

あてどない人生が

声になるまえの闇のなかに息づいていた
戻る   Point(22)