しりとり/ゆきのかけら(翡翠)
砕けたクルミ 体に散りばめ
愛でて 愛でて バニラ香る
ルージュは 甘い 蜜を 引き
気を遣る 弾ける あなただけと
とめどなく 垂れ流しの香り
凛とした瞳すら 歪む
無駄な吐息が 桃へと色づき
切り込まれた箇所から 垂れ出す
透き通った 滴
狂い咲いたように 震えて見せた
ただ 甘いだけの 君
見つからないように 触れていながら
螺旋階段 駆け下りる様に 焦燥
生み出される感情は 毒の様な蜜
伝いゆくように 溢れ出す
裾が汚れていく…でも もっと染み込めとすら願う
"生み出さないまま"のこの行為を喜びとして
天が与えた 苦しみの
逃れられない
蜘糸(い)のような
なぐさみ…
満たされない、ただ、君(のソレ)だけを…愛染
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