夏/こむ
 
なつがくる なつがはじまる

あどけなくあおいそらに くっきりとくもがうかんで

あおいそら ほんとうにあおいあおいそら

なにもかもが いちばんちからいっぱいになって

ひかりが なにもかもてらして かげはくっきりとあおい

くさいきれのみちを 

いくらでもかわいてゆくあせをながしながら

いちばんげんきに いきているときのように

あるいてゆく

わたしがちいさなときから みまもってくれた

おさななじみの おおきなきのこずえに

ぎんいろのひかりが ざわめくねもとに

もういなくなった おまえのはかがある

まぶしいひかりと くさいきれ

なつかしい おおきなきのしたで


そらにこいしている と かきのこしたおまえに

あおいそらも しろいくもも ただそこにあり、

いまは、わたしのおもいのなかにだけ

おまえとこのふうけいは いっしょにそんざいする

また なつがはじまる
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