点と線/餅月兎
 
むすばれゆく 点と線

十年前のわたしを
いまのわたしに結んだのは血

いまのわたしを
百年後のわたしへ結ぶのは
思い出

なんてどうでもいい期待


では
千年後のわたしへと結んだのは何であったか
わたしには思い出すことが出来ない




何か知っていそうな風は
落ち着きなく行ったり来たりを繰り返し
呼び止める隙がない


そこに転がっている石は
石のように押し黙っている



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