柴/城之崎二手次郎
 
 むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんがいつものように山へ柴刈りに行こうとすると、おばあさんに呼び止められました。「前々から言おうと思っていたのですがね。いつも柴を刈ってきてくれますね。そして燃やすために乾燥させるでしょう。落ちている枯れ枝を拾ってくれば、乾かす手間が省けるのではないですか?」「……もっと早く言っておくれよ」おじいさんはヘコみました。

あとがき。
二〇〇字物語第三十一弾。
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